心室中隔欠損症のミックス(MICS)手術
心室中隔欠損症(VSD)は
先天性心疾患の中でももっとも多いタイプのひとつで、
穴が小さく自然閉鎖が期待されるものなどは別として、
こどものうちに手術で治すべきものが多くあります。
しかしさまざまな理由で
10代、20代あるいはそれ以後に手術を受ける患者さんが少なくありません。
こうした心室中隔欠損症の患者さんはそれほど症状がない方もおられます。
しかし感染性心内膜炎の予防や、
健診でいつもひっかかりつらい思いをする、
あるいは就職その他で不利益を受けるなどの理由で
手術を決意されることもあります。
それだけにできるだけ小さいきれいな創で、
肉体的負担だけでなく精神的負担を軽くして
手術を受けて良かったと思って頂けるような治療が好ましいと考えられます。
こうしたご要望にお応えして、
MICS法(ミックス手術)を活用し
なるべく小さな創でこの心室中隔欠損症を根治するように手術の工夫をしています。
心室中隔欠損症にはいくつかのタイプがあります。
比較的高い、つまり頭に近い位置にあるI型や、
三尖弁輪に近い位置にあるII型やIII型、
さらには心室中隔のさまざまな部位に発生するIV型まであり、
そのタイプに応じた工夫が必要です。
心房中隔欠損症ならば右小開胸で行うポートアクセス法が便利なのですが、
心室中隔欠損症の場合、それは必ずしもベストアプローチとは言えない状況です。
その患者さんの状態にあわせて決めています。
現在までのところ、安全を重視し、主に正中ミックスと呼んでいる方法で通常の半分ぐらいの大きさの創で手術を行っています。
小さい創で心室中隔欠損症がきれいに治った患者さんは
前向きに新しい人生を楽しんでおられるような印象があり、
逆に私たち治療するものも勇気づけられるのです。
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