ミックス手術(MICS, ポートアクセス法)による三尖弁形成術―小さな創で大きな成果

三尖弁は僧帽弁に隠れた目立たない弁という印象がありますが、 三尖弁

重要な役割をになっています。


たとえば重症三尖弁閉鎖不全症つまり三尖弁から血液が多量に逆流する病気では静脈の圧が上がり、 

最初は息切れや下肢の浮腫(むくみ)などが起こりますが、

進行すると腹水(お腹に水がたまります)や下痢、

そして肝臓のうっ血が悪化して肝機能障害、うっ血性肝硬変から 不全へと進みます。

肝臓が壊れると危険な状態となりますこうなると命にかかわる重大な事態です。

肝臓が壊れてしまうと、それを肩代わりする人工肝臓はまだないからです。

 

そこで重症三尖弁閉鎖不全症は 他の弁等がそう悪くなくても、

しばしば手術(三尖弁形成術)が必要となります。


三尖弁形成術でもまた、僧帽弁や大動脈弁と同様に MICS3

ミックス手術(MICS、小切開低侵襲手術、代表例がポートアクセス法)が行えます。


三尖弁形成術においては心臓を止めずに、動かしたまま、

もちろん心臓の一時肩代わりをする人工心肺(体外循環)をもちいてですが、

自然の状態で弁形成ができます。

僧帽弁と似た視野ですのでミックス手術でとくに問題なく行えます。

心臓が動いているという状態は止まっているときよりやや難しくなりますが、

熟練チームならそう苦痛ではありません。


ミックス手術で、かつ心臓を止めずに三尖弁形成術を行えば、

重症患者さんでも術後経過は良好になりやすく、

美容効果以上に安全性の向上に役立ちます。


同じミックス手術(MICS)で、

僧帽弁形成術メイズ手術とをセットで行うこともよくあります。

安全性を確保しつつ、術後の快適さを改善し、

早期の社会復帰を促すのに有用と考えています。

 

メモ: ミックス法(ポートアクセス法)による三尖弁形成術は大きな手術のあとの再手術での三尖弁形成術の場合にも役立ちます。

これにより、剥離もより少なくでき、出血も減り体への負担も減るのです。

動脈硬化が強い方などでは適応にならないこともあり、その患者さんの状態をよく把握することが安全上、大切です。

Heart_dRR
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最終更新日時

  • 平成24年 4月10日(火曜日)