IHSS(大動脈弁下狭窄症)の手術のガイドライン―守られていますか?
IHSS単 独のガイドラインはないのですが、IHSSを含めた肥大型心筋症のガイドラインは以下のものがあります。
循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2006年度合同研究班報告)
肥大型心筋症の診療に関するガイドライン(2007年改訂版)によりますと、
肥大型心筋症の外科治療の適応はつぎのとおりです。
■Class Ⅰ(手技,治療が有効,有用であるというエビデンスがあるか,あるいは見解が広く一致している) :
1.NYHA Ⅲ度以上の症状を有し,薬剤抵抗性で,安静時に50mmHg以上の左室流出路圧較差を認めるHOCM
2.意識消失発作から回復し,安静時ないし薬物負荷時に50mmHg以上の左室流出路圧較差を認め,薬物抵抗性のHOCM
■Class Ⅱ(クラスⅡ:手技,治療が有効,有用であるというエビデンスがあるか,あるいは見解が広く一致していない) :
1.心症状は軽度ないし認めないが,薬剤抵抗性の,安静時に50mmHg以上の左室流出路圧較差を認めるHOCM
■Class Ⅲ (クラスⅢ:手技,治療が有効,有用でなく,時に有害であるとのエビデンスがあるか,あるいはそのような否定的見解が広く一致している):
1.無症状ないし薬物療法にてコントロール可能なHOCM
2.症状はあるが運動あるいは薬物負荷試験にても左室流出路圧較差のない肥大型心筋症
このガイドラインから、
薬が効かず、失神発作や心不全などの強い症状があるIHSSでは
心臓手術を検討するのが安全上勧められると言えましょう。
実際、ガイドラインを無視した治療で大きな合併症を引き起こしたケースの報告があります。
私たちの経験ではMICS(ミックス手術)に準じた比較的小さい創で、モロー手術によってIHSSはほぼ確実に治せますし、ペースメーカーが必要となったケースは経験していません。
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