7)Q: 心臓手術の対象となる代表的な病気と現状を教えてください。
Q: 心臓手術の対象となる代表的な病気と現状を教えてください。
A: 心臓手術の対象となる代表的な病気として挙げられるのは「虚血性心疾患」「弁膜症」「心不全」「大動脈瘤」 「先天性」の5つ です。
心不全のなかに心筋症も含まれます。
「虚血性心疾患」を対象とする冠動脈バイパス手術で は、人工心肺を使わないオフポンプバイパス手術が中心。
用いるグラフトの選択が肝心です。
動脈グラフトはうまく使えば大変有効ですが、なんでも動脈グラフトにすると時に無駄遣いが生じ、将来新 たな病変が起こって万一の再手術のときに使える動脈がないということも起こります。
やはりその患者さんの状態に応じたキメ細かい対応が大切でしょう。
「弁膜症」で手術が必要といわれた場合、僧帽弁閉鎖不全症では、ほとんどのケースで弁形
成手術が可能です。
弁形成手術が難しい場合、60~65歳以上の方や、若くても妊娠出産や激しいスポーツを希 望される方にはブタやウシで作った生体弁による弁置換手術 という選択もありワーファリンが回避できます。
そのために心房細動を極力治すようにします。
高齢者の大動脈基部拡張などでは、デービッド手術が、とくに高齢者などのばあいはステントレス弁が活躍する事例もあります。
わたしたちは弁膜症手術にミックス手術(MICS手術、小切開低侵襲手術)あるいはポートアクセス法という創の小さい、体にやさしい方法を、安全性を確保しつつ積極的に使っています。
手術後の苦痛を減らし、社会復帰を早め、美容上のメリットというおまけがついてきます。
「心不全や心筋症」で、薬物療法よりも明らかに有効 と考えられる場合には原因治療(たとえば虚血にはバイパス手術など)および左室そのものには左室形成手術を行い
ます。
この手術には、バチスタ手術、ドール手術 、セーブ手術、オーバーラップ手術などがあります。
適宜両室ペーシング(略称CRT)や僧帽弁輪形成術を併用します。
重症では普通の心臓手術よりもリスクが高まるため、手術の利点と弱点を慎重に見極めることが大切です。
「大動脈瘤」のうち、上行大動脈瘤や弓部大動脈瘤の 治療成績は外科手術(弓部大動脈全置換術など)のほうが 良いの
ですが、より広範囲の場合には、内科や血管外科の先生方 と協力して、カテーテルで行うステントグラフト(EVAR)との 使い分けや併用を行います。
大動脈基部再建手術ではデービット手術などの自己弁温存術式や、年齢によっては、生体弁によるインクルージョン法(ミニルート法)や生体弁または機械弁ベントール(ベンタール)手術が長期的に有利というケースも少なくありません。
心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、動脈管開存症、右室二腔症、エプシュタイン病、修正大血管転位症、肺動脈弁狭窄症、
あるいは先天性僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁二尖弁のための大動脈弁狭窄症や大動脈弁閉鎖不全症、大動脈弁下狭窄症IHSSなどさまざまな病気があります。
これらの多くは手術で治せるか、改善が図れます。
比較的若い患者さんが多いことを配慮し、私たちはMICS法(ミックス手術)やポートアクセス法で小さい創で、手術後の苦痛を減らし、早い社会復帰を図るようにしています。
(図の左側が従来の手術法での手術創、右側がミックス法のときの創です)
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