9) サルコイドーシス心筋症

Q: サルコイドーシスによる心筋症(サルコイド心)にも左室形成手術が役立つことがあるのですか?

A: 拡張型心筋症の原因にはさまざまな疾患があります。たとえばサルコイドーシスという病気が心臓におよべば(心サルコイド)、拡張型心筋症になることが少なからずあり、この病気の特徴を考えてケースバイケースの手術を施行し、改善を見ています(拡張型心筋症・手術事例5拡張型心筋症・手術事例6)。

私たちの手術法がアメリカのJTCVSジャーナルの表紙に掲載されました。皆さんのお役に立てばうれしいことです写真左はサルコイド心に対して私たちが行った新しい左室形成術(上記事例6です)の論文が米国のトップジャーナルの表紙(2009年5月号)に掲載された時のものです。努力の積み重ねが評価され光栄に思っていますし、頑張って下さった患者さんやチーム諸君に感謝しています。

サルコイド心では左室が局所的にやられるケースも多く、その部を形成しつつ左室全体の形とサイズを調整すれば、その他の部位は悪くないため、かなりの改善が期待できます。

逆に左室の難しい部位が病変でやられる場合もあり、左室形成術の豊富な経験が求められます。その一方、僧帽弁形成術で当面の安全とQOL(生活の質)回復を図るなど柔軟な方針で臨むこともあります。

技術や経験が必要なだけに治しがいがあるとも言えますし患者さんにとっては有効な治療手段の恩恵が届きやすいともいえるでしょう。サルコイドーシス友の会の活動とあいまって患者さんの予後改善に役立てればと思います。

メモ: サルコイド心で私たち心臓外科へ来られる患者さんの多くは長い病気の歴史をもっておられます。たとえば眼や肺や皮膚その他の病変ですね。それはご苦労の歴史ではありますが、病気に向き合って克服してこられた歴史でもあり、私たちなりに内科の先生方と協力して心臓を治してまた元気な生活にもどって戴こうという力が湧いてきます。そこではこれまで力を入れて来た総合内科的な視点や全人医療的な考え方が有効で、お役に立てることが多いかも知れません。

10) 左室緻密化障害とはへ行く

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最終更新日時

  • 平成22年 7月26日(月曜日)