③ドール手術―古典的な手術、改良により効果が上がった
Q: バチスタ手術、セーブ手術、オーバーラップ手術以外の左室形成術にはどういうものがあるのですか?
A: もう一つの手術法として ドール手術 (Dor手術)があります。
モナコの大御所 Vincent Dor先生が考案された左室形成術です。
ドール手術は比較的簡便な良い方法で、慣れた術者なら短時間ででき、
病気の場所ややり方によっては有用なことがよくあります。
とくに心尖部に近いところに病変がある場合、ドール手術は良い選択になります。
その一方で、心室中隔の基部まで病変部が及ぶようなケースでは普通にドール手術を行うと左室が丸くなり(球状化)、心機能とくに拡張機能が悪くなり、患者さんは元気になれません。
重症例ではいのちの危険があることさえあります。
私たちはこのドール手術の簡便さとセーブ手術のジオメトリー温存・心尖部温存できる特長を活かした新しいドール手術を用いています。
これまで10例すべて順調で、その中には超重症も含まれており、新しいドール手術は心筋症・心不全の治療成績をさらに改善するかも知れません。
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