①セーブ手術―左室の形とサイズを整え悪いところをほぼ処理できるが、、
Q: バチスタ手術以外の左室形成術にはどういうものがあるのですか?
A: 拡張型心筋症のうち、バチスタ手術で治す場所(左室側壁)とは違う場所(心室中隔)がやられている患者さんには上記セーブ手術 (SAVE手術)を行い、良い成績を上げていま
す。
この方法の利点は左室の形や大きさを自由に調整できること、病変部を残さずカバーできる、心基部まで形成できるなどが挙げられます。
その一方、時間がある程度かかり、熟練が必要という弱点もあります。
たとえば駆出率(健康人では約60%)が20%を割る患者さんでも、状況によっては駆出率10%前後の方でもこれまで多数の患者さんを救命した実績を持っています。
左室拡張の強い症例ほど改善度は大きい傾向があります。
重症でも待機手術の患者さんでは約90%の成功率を出しています(拡張型心筋症・手術事例3)。
ただ全身状態の悪い患者さんや高齢者、ステロイド服用者などでは全身の体力の限界があり、これらの患者さんの治療成績を良くするためには、手術や全身管理のさらなる改善が必要です。
小さなこどもの患者さんでもこのセーブ手術は威力を発揮しています(拡張型心筋症・手術事例4) 。
これまでの100例以上の左室形成術の経験をもとにして、最近はセーブ手術の良さつまり左室の形をきれいに整えながら、ドール手術のように簡便に短時間でできる方法を工夫し、良い成績を上げています。
学会などでも発表を始めています。セーブ手術はさらに進化しつつあるのです。
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