4)三尖弁の弁膜症 ②三尖弁閉鎖不全症には危険なものが?

Q: 三尖弁閉鎖不全症は重症になるといのちの危険があると聞きましたが?

三尖弁閉鎖不全症でも二次的な問題が発生すれば命にかかわることがあります。うっ血性肝硬変はその一例です。  三尖弁閉鎖不全症自体で直ちに死亡するケースは少ないですが、三尖弁閉鎖不全症のため肝臓がうっ血し(うっ血肝と呼びます)、次第に肝臓が破壊され機能も低下し、その状態が続けば うっ血性肝硬変にまで悪化します。こうなると重症肝硬変のため肝不全で死亡する危険性が高くなります。三尖弁閉鎖不全症でも重症となると油断できないのはそのためです。

うっ血肝は三尖弁閉鎖不全症を手術で治せば治ります。しかし肝臓の力があまりにも落ちて肝不全になってしまうと、心臓手術の負担に肝臓が耐えられなくなってしまいます。またうっ血性肝硬変にまで進んでしまうと、心臓を治しても肝臓はもとの状態にはもどれず、結局肝不全で死亡する危険性が高くなります。やはりある程度のタイミングで手術すること、そして経験豊かな専門家と相談することが大切です。

三尖弁の手術と言えば一般には弁輪(弁の付け根)を小さくする弁輪形成術がほとんどですが、それでは治らない三尖弁閉鎖不全症を修復することに長年取り組んで来ました。それによって三尖弁置換術(予後が良くありません)を回避でき、患者さんには大きなメリットとなります。

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最終更新日時

  • 平成22年 3月10日(水曜日)