3) 薬剤溶出性ステント(DES)は万能なのですか?
薬剤溶出性ステント(DES)(写真左、抗がん剤などをステント表面にコーティングし血管内皮細胞等が増えないようにしてあります)では強い抗血小板薬を長期間飲む必要があり、飲まなければ突然死するケースが少なくなく、患者さんも必ずしも元気にはなり切れない心配があります。
欧米では薬剤溶出性ステントDESは従来のステントより長期の死亡率が高いことが報告され、すでにDESは反
省期に入っています。さらに薬剤溶出性ステントDES治療を受けたあと、たまたま胃腸や肺のがんが発見され、抗血小板剤のために手術ができずに困ったというケースを聞くことがあります。
バイパス術後の患者さんは、他に病気がなければ普通の生活ができる人が多いです。将来もしもの場合のがんやその他の手術も比較的安全です。薬を飲めなくなっても安全性は薬剤溶出性ステントDESの場合ほど損なわれません。
冠動脈バイパス手術は内臓には意外なほどやさしい治療法なのです。ステントは創は小さいですが将来の出血リスクを抱える一面があり、必ずしも患者さんにやさしい治療ということにはなりません。ステントとバイパス手術のうまい使い分けが大切と考えます。
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