2) 大動脈弁疾患(二尖弁など)―弁形成可能、しかし大動脈に注意を

大動脈弁疾患(大動脈二尖弁による大動脈弁閉鎖不全症や狭窄症)


二尖大動脈弁と三尖大動脈弁を示します。二尖弁イコール病気というわけではないのですが、二尖弁は年月とともに壊れやすいという弱点はあります大動脈二尖弁(通常の大動脈弁は可動部分が 3つありますが2つになる病気です)100人に1人の割合で起こる病気と言われています。

弁が狭窄(狭くなる)したり閉鎖不全(逆流します)になったり、感染性心内膜炎(ばい菌が弁や心臓の中で繁殖して危険な状態になります)を起こすことが少なからずあります。


通常の大動脈弁狭窄症(胸痛や失神、心不全が出現したり弁口面積が0.75平方cm以下になるなど)や閉鎖不全症(症状や高度逆流、左心室への負荷所見など)と同様の基準で手術を決定します。

しかし大動脈二尖弁の患者さんは大動脈壁が一般の方より構造的に弱いことがわかっており、大動脈弁に続く上行大動脈が拡張しておればその程度や所見に応じて対策を立てることも必要となっています(患者さんからのお便り37をご参照)。

それによって将来の大動脈瘤の出現や破裂などを予防しやすくなります。

マルファン症候群やエーラーダンロス症候群などの結合組織疾患に準じた対応が安全につながるでしょう。


大動脈二尖弁の閉鎖不全症では弁形成が可能な場合がしばしばあります。

弁そのものがしっかりしている場合、若い患者さん、たとえば10代―20代の方ではとくに、弁形成手術が可能なばあい行うのが良いと考えます。

 (参考:大動脈弁形成術を受けられた患者さんのご家族からのお便り)。

この年齢の方では機械弁+術後ワーファリンの組み合わせは生活上(とくに学校生活上)不便がありますし、生体弁では10年ももたない可能性があり、弁形成術のメリットが見えやすいからです。

大動脈二尖弁に大動脈弁形成を行い、10年という長期間患者さんを守れているケースを示します。大動脈弁形成 手術事例

 

心エコー等で二尖弁と言われた方は、日常生活にとくに支障なくても定期的に健康診断を受けられることをお勧めします。

二尖弁を熟知している医師なら必要な検査を必要なときに行い安全と安心を確保できるでしょう。

その意味で健康診断は二尖弁を熟知した専門医に依頼されるのが適切と思います。

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最終更新日時

  • 平成24年 2月12日(日曜日)