2) 僧帽弁膜症とメイズ手術 ④どんな場合に僧帽弁置換術を?

Q: どんな場合に僧帽弁置換手術をするのですか?

僧帽弁形成手術ができないような患者さん、たとえば弁がカチカチに石灰化している方や弁の重要部分の大半が感染でばい菌にやられている方、あるいは短時間に確実に手術をまとめ上げる必要のある患者さんなどには、弁置換手術を行います。

僧帽弁置換術といえども、乳頭筋などを温存すれば、心臓の力は保てますつまりも との弁を切除して人工弁を入れるわけです。その場合でも乳頭筋を温存して左心室の中の自然の構造を守り、良好な術後心機能を得ています。こうすることで弁置換手術でも心機能では弁形成手術と比べても遜色ないレベルです(弁膜症 手術事例6)。

さいきんではアメリカの誇る世界的女優、エリザベス・テイラーさんが77歳で僧帽弁置換術を受けられました。おそらく僧帽弁が壊れすぎて形成に不向きであったものと推察されます。ご年齢から察するに生体弁を使われたのでしょう。手術からまもなく故マイケルジャクソンのこどもさんたちと遊園地に行くほどお元気になられて何よりです。

なお新しい工夫を重ねて弁が硬くなっているケースでも形成ができるようになりつつあり、今後の展開が期待される領域でもあります。

僧帽弁狭窄症(弁が狭くなります)では僧帽弁閉鎖不全症の場合とちがって、弁が硬く分厚く変化していることが多く、弁形成手術は長持ちするかどうか不明なことも多く、上記の工夫をした弁置換手術が確実に患者さんを助けます。現代の機械弁は以前よりずいぶん改善され、長期の成績(生存率)などが良くなりました。それを踏まえて患者さんに有利な方を選ぶようにしています。

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最終更新日時

  • 平成22年 3月10日(水曜日)