虚血性心疾患・手術事例 2 ドール手術

患者さんは70 歳、男性。主訴は起座呼吸(仰向けになると息苦しくなる、心不全の症状です)。

17回の冠動脈カテーテル治療 PCIと47回の冠動脈造影 CAGの後、心不全症状を繰り返すため患者さんも手術を決意され転院して来られました。

左室造影で駆出率 13% (健康人の4分の1以下)と II度の僧帽弁閉鎖不全症を認めました。

21_21.梗塞を起こした左室心尖部と左室前壁(矢印)を切開しました。

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222.フォンタン糸と呼ばれるタバコ縫合(広がっている部分を口すぼみ状に小さくできます)を行い左室を小さくしています。

これによって左室は悪い部分を中心に小さくなり、健康な部分の力が発揮しやすくなります。

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233.パッチを縫着し新しい左室が概ねできました。

ドール手術の長所(短時間で患者さんの負担少なくできます)を活かし、短所(注意しなければ左室が丸くなり十分に良くならない恐れがあります)を補う努力・工夫をしながら手術をしています。

この手術から5年以上経った現在、より左室の形を守れてセーブ手術よりシンプルな「方向性ドール手術」を開発し、成績の改善をみています。

244.左室を閉鎖したところ

出血しないように入念な止血法を用いています。現在はこの写真の方法をより強化した3枚フェルトと止血材圧着法を用いています。

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255.MAP(僧帽弁輪形成術)で仕上でます。

こうすることで左室基部が改善することをすでに証明ずみです(論文のページをご参照下さい)。

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266.CABG(バイパス手術)を行い手術完了へ向かいます。

内胸動脈をできるだけ有効に使います。このバイパスグラフトをつける主な目的は心室中隔とくに基部の心筋をできるだけ回復・保護することにあります。

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277.15MHz高速エコー・ドップラーでバイパスのグラフトのフローとそのパタンが良好であることを確認します。

弁形成手術で経食エコーをもちいて手術中に納得行く結果を得てから手術終了するのと同様に、

バイパス手術でも安心できる形を確認してから手術を終了します。

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最終更新日時

  • 平成22年 3月12日(金曜日)