腱索「転移」(トランスロケーション)術
46歳男性、虚血性心筋症・虚血性僧帽弁閉鎖不全症・慢性心房細動に対して腱索「転移」術・左室形成術Dor手術、心房縮小メイズ手術などを施行。
虚血性僧帽弁閉鎖不全症は弁そのものの疾患ではなく左室の疾患です。左室が心筋梗塞のため変形し拡張した結果、僧帽弁が異常に引っ張られ、うまく閉じなくなった状態だからです。このため単に弁を治すだけでは本質的な治療になりません。可能な限り左室そのものを治すことが理想的です。
しかし左室を治し切れない状態のときに僧帽弁そのものを治す方法が必要です。腱索「転移」はそのために開発した方法です。
これをテザーリングtetheringまたはテンティングtentingと呼び、安定した弁形成術にはこれを解決することが大切です。
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2.腱索転移により前尖は自由に動けるようになりテザーリングは解消(A)、
しかも乳頭筋と弁輪の連続性は人工腱索によって保たれて心臓の力は守られています(B)
左室壁と僧帽輪が乳頭筋を介してつながっていることは左室のパワー効率を保つために重要です。
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しかもこの方法で乳頭筋が自然と同様に前方に引かれるため、最近問題になっている後尖のテザリングはかなり解消しています。この方法が生理的と言われる所以です。




